
仮想通貨取引の「オンチェーン分析」がすごいって聞いたけど、どんな風に役立つのかな・・?

「オンチェーンデータ分析」は暗号資産特有の分析方法で、使いこなすこなせば、様々なヒントや取引の改善に役立ちます。
オンチェーン分析について

仮想通貨の取引には「オンチェーンデータ分析」という手法があります。
仮想通貨取引が一般的になったことで、メディアやSNSなどでも注目を浴びている分析方法です。
オンチェーンデータ分析は仮想通貨取引で活用できる分析方法で、使いこなせれば取引を優位に進めることが出来ます。
FX取引や株取引などの他の投資分野には無い分析方法なので、まだ知られていない情報もあるので、このページでは「オンチェーンデータ分析」について詳しく説明していきます。
オンチェーンとオフチェーンの違いやメリット&デメリットなどについてもご紹介します。
そして、実際に仮想通貨で活用する方法についても順を追って見ていきましょう。
オンチェーン分析とは

「オンチェーンデータ分析」とは、仮想通貨の基幹技術であるブロックチェーンに保存されたデータをを活用した分析手法のことを言います。
オンチェーンデータ分析は価格の動きを示すチャートとは別で、ブロックチェーン上のデータを使います。
そのため、いわゆる「テクニカル分析」ではなく、「ファンダメンタル分析」になります。
それでは、まずオンチェーンデータとは何かについて詳しき見ていきましょう。
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オンチェーンデータとは
ブロックチェーン上で行われる全ての処理は「オンチェーン」と呼ばれます。
後述するオフチェーンとは真逆の意味になり、オンチェーンで処理され、記録したものが「オンチェーンデータ」であり、ブロックチェーンに書き込まれた後は、改ざんすることが出来ません。
そして、このオンチェーンデータには、実際の取引に関するデータとして、下記の内容が記録されます。
- タイムスタンプ
- 送受信されたアドレス
- 取引した金額
- 取引手数料
- 残り資金
- マイニングコストや報酬
- スマートコントラクトコード
上記のデータを見ることで、どのような取引がいつどこでされたかが全て分かるようになっています。
また、これらの情報を大別すると3つの分野に分けられます。
オンチェーンとオフチェーンの違い
わかりゆすく言うと、ブロックチェーンの機能を「使うものがオンチェーン」、「使わないものがオフチェーン」です。
ブロックチェーンでは、管理を分散化することで特定の人や組織の影響下になることを回避できることが大きなメリットであり、その情報は一般に公開されているので何らかの不正があった場合にあとで追跡することが出来ます。
その一方、「オフチェーン」はブロックチェーンを使わないので、一般的なデータベースやサーバに保存されています。
オフチェーンのデータは、特定の人や組織によって処理がされ、どう取り扱われているのかは、公開されていないので、確認することが出来ません。
そのため、データベースやサーバを管理する権限を持つ人や組織が不正な行為を行うことが可能です。
さらに、悪意のあるハッキングなどでデータが改ざんされてしまうリスクもあります。
したがって、「オフチェーン」は「オンチェーン」に比べて、非公開である点で言えば透明性がないことと、改ざんされる危険性があることでセキュリティー面でも問題があると言えます。
しかしながら、実際には現実的にすべてを「オンチェーン」で処理することは実用性を大きく下げることになるので、適切な使い分けが必要になってきます。
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オンチェーン分析の重要性
つづいて、オンチェーン分析の重要性を、ビットコインを例に挙げて確認してみましょう。
ビットコインは、発行量が2100万枚と上限が設けられていますが、すでに1,865万枚が発行済みです。
しかし、そのほとんどは非流動的なアドレスで保管されているので慢性的な供給不足の状態です。
そして、百数十万枚しか残された発行枚数が無く、このことはこれから先も変更されることが無いので結果としてビットコインの希少価値は、今後もさらに高まっていくと考えられます。
こういった分析は、まさにオンチェーン分析によって分かることで、さらにはビットコインを長期間保有している一部のクジラが動いただけでも、市場に影響を与えることも分かります。
このような動きも検知できることは、オンチェーン分析の賜物と言えます。
オンチェーン分析のメリット

つづいて、実際にブロックチェーン上での情報を記録する「オンチェーン分析」のメリットについて詳しく見ていきましょう。
高い信頼性
分析データが高い透明性であるため、非常に信頼性が高いと言えます。
「オンチェーンデータ」は、誰でもその内容を確認できる公開された情報であり、データが改ざんされる心配も低いので、安心して分析に活用できるデータと言えるでしょう。
たとえはビットコインの場合、2009年以降の誕生してからのすべての記録はブロックチェーンに保持されているので、そのサイズは膨大です。
こうしたビッグデータを活用した分析は、機械学習やAIとの親和性が高いので、将来的に新たな分析方法やサービスが生まれる可能性も秘めていると言えます。
大口トレーダーの動向把握
すでに上述したとおり、仮想通貨市場では大口トレーダーいわゆるクジラの動向が重要になってきます。
オンチェーン分析を使えば、大口トレーダーの動向が分かるので仮想通貨取引を行うのであれば確実に把握しておきたいところです。
たとえば、トレーダーがウォレットから取引所に多額の送金をしたら、もちろんその通貨は今後売られる可能性が高いと言えます。
そして、取引に参加しているトレーダーの人数やどのくらい仮想通貨を保有しているかも計算することが出来ます。
このような情報を用いて、価格変動の予測や取引の判断に役立てられるのは大きなメリットになります。
知る人ぞ知る情報
「オンチェーン分析」の大きなメリットは、このオンチェーン分析自体を知っている人が少ないということが挙げられます。
基本的に仮想通貨取引を行う際のチャート上には、オンチェーンの分析結果は表示されず、何らかのお知らせが表示されることもありません。
そのため、自分で情報を入手しなければ、オンチェーン分析の結果を知ることは出来ません。
事実、多くの仮想通貨を扱うトレーダーは、オンチェーン分析の結果を知らずに取引を行っているので、このオンチェーン分析を情報として知っているだけでも大きなメリットがあります。
「テクニカル分析」では、一般的に同じ情報を多くの人が知っていることで、同じ結果に結び付く現象が見られるので、逆に知られていないマイナーな情報には価値が無いとされています。
しかし、オンチェーン分析においては、情報を知っている人が少なければ少ないほど、より優位性を強まる可能性があります。
近頃ではオンチェーンデータの分析プラットフォームが増えつつあり、誰でも簡単に重要なデータを抽出でき、分析が可能になってきているので初心者にとってもチャンスが広がっていると言えます。
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オンチェーン分析のデメリット

つづいて、オンチェーン分析のデメリットについても詳しく見ていきましょう。
実際にオンチェーン分析を行う際には、下記のポイントについて注意しましょう。
完全に正確ではない
ブロックチェーンのデータ自体は完全ですが、抽出して分析と加工のプロセスで誤差や取りこぼしなどが生じる可能性があることは否定するは出来ません。
実際に同じように表示するツールを使って比べた場合に、結果が若干違ってくることもあります。
そのため、さらに正確な情報を得たいならば、異なるサービスを利用して比較した上で検証する必要があります。
難易度が高い
そこまで情報が広まりすぎていないこと自体はメリットですが、情報を得ることの難易度が高いというデメリットの側面もあります。
最近では環境の整備が進んでいるとはいえ、「オンチェーン分析」は一般的なチャート分析に比べて難易度は未だに高いと言えます。
ブロックチェーンは透明性が高いうえに、誰でも閲覧することが出来ますが、実際には改ざん防止のためのプロテクションなど複雑性が増しており、必要なデータを抽出することは簡単ではありません。
そのため、一般的な仮想通貨取引所でサポートされていないという事実もあります。
ただ、分析プラットフォームが増加している中で、このようなデメリットは減少傾向にあります。
分析がより簡単に出来る方向に進んでいるので、データの抽出や加工処理はプラットフォームに任せて、処理後の結果からから分析を進めるようにしましょう。
個人情報は分からない
ブロックチェーンは透明性が高いですが、個人情報に関しては高い秘匿性が備わっています。
そのため、誰がどこでいつ取引をしたのかは、分かりません。
たとえば、大きな取引が複数、同時にあったとしたら、複数のトレーダーの取引が偶然重なったのか、同じトレーダーが同時に取引をしたのかは分からないこともあります。
実際に、その両パターンの場合を比べると意味合いが違ってくることもあります。
なぜなら、複数のトレーダーが同じ判断を同時に下した場合においては、大口トレーダーの動向の信憑性が高まるからです。
したがって、オンチェーン分析で把握できるのは、あくまで匿名化された上での全体的な動向になります。
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オンチェーンデータの取り扱い方法

では、実際にどのようにオンチェーンデータを入手して分析すれば良いのかを見ていきましょう。
オンチェーンデータを扱うには、下記の3つの手順で行いましょう。
- 手順①対象のブロックチェーンからデータを取得
- 手順②取得したデータの整理・集計・視覚化
- 手順③結果を分析
上記の手順をすべて1人で行うのは困難なので、便利なサービスをうまく活用することになります。
ブロックチェーンを扱うための様々なサービスを組み合わせるようにしましょう。
下記では、代表的なサービスを紹介していきます。
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【データ収集】ブロックエクスプローラー
ブロックチェーンのデータ自体は、それぞれのブロックチェーンから抽出することが出来ます。
それぞれのブロックチェーンのプロジェクトでは、そのためのツールが用意されています。
そのツールは「ブロックエクスプローラー」と呼ばれており、誰でも自由に活用することが出来ます。
また、ブロックチェーンを対象にした検索サービスもたくさん存在するので、素早く情報を得たいなら活用するに用にしましょう。
Blockchain

とても有名なブロックエクスプローラーサイトで、操作性もシンプルで使いやすいのが特徴です。
検索条件は、ブロック・トランザクション・アドレスなど基本的に必要なものに対応していますが、残念ながら、今のところ日本語には対応していません。
Blockchair

Blockchairは非常に多くの情報を収集することに長けています。
特筆すべき点は、ブロックチェーンに記録されている単語ですら検索が可能なことでしょう。
もちろん日本語にも対応しているのでオススメです。
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Tokenview

中国開発のエクスプローラーで、120以上のブロックチェーンに対応しています。
いくつかのブロックチェーンのデータを一括で収集したいなら、Tokenviewはおすすめですが、日本語対応であるものの、翻訳が不自然な場合が多いことが少なくありません。
取引プラットフォームの活用
「オンチェーンデータ」は、誰でも自由に抽出して利用することが出来ますが、直接データを抽出するには、ある程度の知識が必要になってきます。
そして、記録されたデータはサイズが大きいので、扱うには一定の計算能力なども必要不可欠になってきます。
しかし、それらのデータを分析用に加工して、簡単にオンチェーン分析が出来る分析プラットフォームがいくつか存在します
オンチェーン分析をこれから始めたいなら、元データの抽出や前処理は分析プラットフォームを活用するようにしましょう。
すべての機能が無料で使えるわけではありませんが、無料での一部の機能でも十分に分析することが出来るので、下記のいくつかのサービスを参考にしてください。
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Glassnode

2018年に設立された「Glassnode」は、もはや老舗と言える分析プラットフォームの代表格の1つです。
日本人でも多くのトレーダーが利用しており、オンチェーン分析に加えて財務分析も可能で、市場全体の分析を行うことが出来ます。
また分析機能だけでなく、専門家による市場分析やニュースを「GlassnodeInsights」で定期的に配信されています。
さらに一般トレーダー向けに「GlassnodeAcademy」と呼ばれる教育コンテンツも提供されており、
WEBサイトでは最新の市場動向についても記事が配信されているので、学習がスムーズに進みます。
データは最長で10年以上を保持しており、いろいろなコインを取り扱うことが出来るのも特徴です、
- 無料プラン:あり
- 上級プラン:29ドル/月
- プロフェッショナルプラン:799ドル/月
CryptoQuant

BitcoinやEthereum送金の動向を確認するのに便利なサイトです。
「CryptoQuant」の特徴はAPIに対応しているので、オンチェーンデータや市場のデータをPythoやR、その他Excelでも抽出することが出来ることです。
ただ、上級者向けの機能にはなりますが、時間やコストを大幅に節約することが可能です。
無料であっても様々な分析ツールを利用でき、通知を受け取ることも出来るのでメリットでしょう。
- 無料プラン:あり
- 上級プラン:29ドル/月
- プロフェッショナルプラン:99ドル/月
- プレミアムプラン:799ドル/月
Nansen(ナンセン)

「Nansen」は、WalletLabelsと呼ばれる指標で大口トレーダーのタイプ分けや追跡を行うことが出来ます。
「オンチェーンデータ」と「WalletLabels」を組み合わせて、より多くの情報を得ることが可能です。
WalletLabelsは、ブロックチェーンにあるウォレットに対して独自のアルゴリズムでラベル付けを行ったもので、分析結果からトレーダーの動きを予測する際に役立ちます。
さらに、「ウォレットプロファイラー」「ETHトラッカー」「DEX取引」「CSVデータ」なども利用することが出来ます。
また、仮想通貨の他にも「NFT(非代替性トークン)」や「DeFi」「DAO(自律分散型組織)」もサポートしています。
- 無料プラン:なし
- 標準プラン:125ドル/月
- VIPプラン:1,250ドル/月
- Alphaプラン:2,500ドル/月
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DuneAnalytics

「DuneAnalytics」は、イーサリアムのための分析ツールとして有名です。
PostgreSQLを採用したデータベースに、「オンチェーンデータ」を集約してSQLベースで分析ツールを稼働させることが出来ます。
「SQL」はデータベースを活用してデータの抽出や加工を行うプログラミング言語なので、さほど難しいことは無いので初心者でも簡単に扱うことが可能です。
膨大なサイズのオンチェーンデータであっても低コストで分析できるので、好みに合わせて可視化させたグラフをコミュニティ内で公開することも可能です。
- 無料プラン:あり
- 分析プラン:69ドル/月
- 標準プラン:420ドル/月
- 上級プラン:1,337ドル/月
DuneAnalyticsの無料プランは、「カスタムダッシュボード」「チャート共有」が使えて、最大3つのクエリが使えるのでオススメです。
有料プランであれば、CSV出力、クエリ待機時間のスキップ、複数のクエリオプションなどが利用できます。
FlipsideCrypto

「FlipsideCrypto」はオンチェーン分析のみならず、データ分析を通じて仮想通貨をゲットできるプログラムに参加することが出来ます。
DuneAnalyticsと同様にSQLクエリを使ってテーブルやチャート、ダッシュボードなども作成できて速度が高速であることも特長です。
さらにプラットフォームから提示される課題に対して、データ分析やダッシュボードを作成すれば評価に応じて懸賞金(バウンティ)がゲットすることも可能です。
Santiment

「Santiment」はオンチェーン分析以外にも、ソーシャル分析に力を入れており、新たなトレンドを発見できる機会を提供してくれます。
「アラート」「ソーシャルトレンド」「ウォッチリスト」「オリジナルの指標の追加」などの機能が豊富です。
さらに、ニュースレターやレビューの他に市場レポートを配信してくれるサービスで有名です。
- 無料プラン:あり
- 標準プラン:44ドル/月
- APIプラン:149ドル/月
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Messari

「Messari」はWeb3.0をカバーしており、「DeFi」「NFT」「メタバース」など幅広い分野を対象にしたサービスを提供しています。
無料チャートの他にも有料プランに登録すれば、詳細な週次レポートやダウンロード可能なCSVデータなどを手に入れることが出来ます。
- 無料プラン:あり
- プロプラン:24.99ドル/月
FootprintAnalytics

「FootprintAnalytics」はSQLを使わずに簡単なドラッグ&ドロップ操作だけでデータを抽出することが可能で、グラフ化することも出来るので初心者にとっても非常に使いやすいサイトです。
分析結果はダッシュボードにまとめることはもちろん、コミュニティ内で共有することも可能になっています。
DuneAnalyticsやFlipsedeCryptoと違う点はデータ抽出にSQLクエリを用いずに、実行時間もスピーディーなメリットがありますが、取得できる期間が短いので長期間のデータを分析することは出来ません。
- 無料プラン:あり
- ビジネスプラン:299ドル/月
Whale Alert

Whale Alartは、大口トレーダーである通称クジラの活動などをアラートで知らせてくれるサービスです。
TwitterやTelegramにも対応していて、サイト内で独自の情報を得ることが出来ます。
また、無料プランと有料プランが用意されているので気に入って有益と判断できれば有料プランも試してみるのも良いかもしれません。
- 無料プラン:あり
- 個人プラン:29.95ドル/月
- 法人プラン:899ドル/月
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オンチェーン分析の使い方や詳細

分析プラットフォームで取得できる分析手法や指標は、100種類以上にもなるので、その中でも代表的なものをピックアップして使い方などを紹介していきます。
プラスαの分析法として活用
一般的にテクニカル分析では、過去の値動きのチャートを用います。
「オンチェーン分析」も同様に過去のデータを用いますが、値動きそのもののデータではないので、オンチェーン分析=テクニカル分析ではありません。
また、相場に直接現れない情報という意味では、「ファンダメンタル分析」に分類されます。
しかし、メディアやニュースなどで公開されることは無いため、外部から相場に影響を与えるまでとは言いにくいので、「ファンダメンタル分析」と同一視するのも難しいと言えます。
したがって、「オンチェーン分析」はテクニカル分析とファンダメンタル分析にプラスαの分析方法の一つであると言えるでしょう。
そのため、単独で使うというよりも他の分析法と組み合わせて使うことが活用方法として望ましいと言えます。
取引の代表的な指標
取引に直接的に関わるデータは様々な指標の元になるので重要です。
下記の代表的な指標を詳しく見ていきましょう。
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取引高
オンチェーンに記録された取引高は、ネットワーク上のアドレス間で転送された仮想通貨の総量を意味します。
それぞれのチェーンの「ブロックチェーンエクスプローラー」を利用すれば、オンチェーンのトランザクション量を簡単に抽出することが出来るので、市場がどれほど活発に動いているのかを知ることが出来る指標となります。
時価総額
仮想通貨における時価総額とは、ブロックチェーンネットワークの価値、いわゆる「総資産価値」のことになります。
数字が大きければ大きいほど市場規模が大きいと言えるので、多くの人に経済的な影響を与える仮想通貨ということになります。
時価総額は長年に渡って「ビットコイン」が1位、続いて「イーサリアム」が2位ですが、それ以下のコインは変動が激しい状況が続いています。
保留ステータス
仮想通貨トレーダーが、どれくらい対象の仮想通貨を保有しているかを示すものです。
トレーダーによる保有が長期に渡るほど相場は安定していて上昇傾向となります。
逆に、短期間で売る人が多いと下げ傾向となる可能性が高いと言えるでしょう。
供給分布
仮想通貨トレーダーが対象の仮想通貨をどれくらいの量を保有しているかを示します。
保有しているサイズ別に分布を確認することで、長期的な市場の傾向を把握することが出来ます。
例えばビットコインの場合、ここ数年は10,000コイン以上のアドレスが減少傾向にあり、10未満のアドレスが増加し続けています。
理由は、仮想通貨がポピュラリティーを得たことで、市場の裾野が広がったことが推測できます。
Inflow・Outflow
「Inflow」や「Outflow」も、仮想通貨の取引をするなら覚えておくべき指標です。
仮想通貨の取引はGEMFOREXのような取引所で行われますが、とくに大口トレーダーが仮想通貨を売却する場合には、流動性が大きい大手取引所が使われるのが一般的です。
多くの大口トレーダーは外部ウォレットやハードウォレットで資産を管理しているので、そこから一旦取引所に仮想通貨を送金することになります。
この一旦取引所に送金される「取引所への流入」がInflowやExchangeinflowsと呼ばれる指標です。
基本的には取引所に送られた仮想通貨が、いつ売られるかまでは推測できませんが、半日〜数日程度以内に取引が行われる場合が多いのが一般的です。
一方、「Outflow」は「取引所からの流出」を意味する指標となります。
これは仮想通貨を売るのをあきらめて、手元で寝かせる長期保有に切り替えたことが推測できます。
そのため、その仮想通貨はこれから上昇していく可能性が高いことを示唆するということになります。
事実、大口トレーダーからの売りが減少することで市場は供給不足となるため、相場は上昇する可能性が高まります。
また、InflowからOutflowを引いた差を「Netflow」と言います。
Netflowがプラスの場合はInflowが優勢で下げ傾向と推測され、マイナスの場合はOutflowが優勢で上げ傾向となります。
ActiveAddress
「ActiveAddres」は、トランザクションが発生したアドレス数を示し、その増減についてもオンチェーン分析では欠かせない要素の1つと言えます。
実際、どれくらいのトランザクションが発生しているかは、売買の活発さを表すためです。
トランザクションは、送受信を行ったときに必ず記録されるので、ウォレットと取引所間で行われた送金もカウントされます。
ただし、その比率は全体の中では低いので、多くのトランザクションは仮想通貨の売買と言えるので、市場の活発さを測る指標として捉えることが出来ます。
たとえば、ActiveAddressが急激に増加しているなら、その仮想通貨の売買は以前よりも活発になってきていることが分かります。
多くのトレーダーが流入しているということは、相場が上昇していく可能性が高いと推測できます。
逆に、トレーダーの流入が減少しているなら、取引が減少していることになるので、相場が下落していく可能性が高いと言えるでしょう。
長期間に渡り、ActiveAddressが少ない仮想通貨は、参入しているトレーダーが少ないので、流動性が少ないと判断できるため、積極的な取引を行うことはリスクが伴うと言えます。
Hash Rate
ビットコインを代表とする仮想通貨が採用しているPoW(プルーフ・オブ・ワーク・コンセンサスネットワーク)は、記録されるデータの正当性や改ざん防止をブロックチェーンの参加者たち自身が担保しています。
分かりやすく言うと、一定の計算処理に成功した計算者が結果を公表して、その結果をさらに別の計算者が確認することで、新しいブロックが追加される仕組みです。
この計算処理がいわゆる「マイニング」と呼ばれるもので、処理をする人や組織はマイナーと呼ばれ、成功することで報酬を得るという市場原理で動いています。
「Hash Rate」は、ネットワークに必要なマイニングや検証にかかった計算速度を数値化したものです。
数値が高ければ高いほどスピーディーな計算能力があるので、外部から攻撃があった場合にも耐性が備わることになり、ネットワークの安全性が向上します。
逆に、数値が低い場合には、高性能コンピュータや光熱費を使ってまで参入するほどのメリットがなくなっているということになります。
このような状態を「マイナーの降伏」と呼び、価格の下落や外部環境の悪化と強い関連性を裏付けることになり、ネットワークの強度も低下するので、ネガティブな情報として捉えられることになると言えます。
Stock-to-Flow Ratio
「Stock-to-Flow Ratio」は、現在の市場に流通している通貨量と1年間に新規発行された通貨量との比率のことになります。
流通している通貨量が「Stock」、1年間に新規発行された通貨量が「Flow」で「Stock ÷ Flow」で数値を算出します。
数値が高ければ高いほど、新規で発行される通貨量が少なくなるので、希少性が生まれて価格が上昇しやすくなるということが、「Stock-to-Flow Ratio」の基本的な考え方になります。
逆に、数値が低い場合には将来に渡って安定的に供給され続けて、時間の経過とともに希少性が薄まり、価格は上昇しずらい状況になります。
ビットコインで例えるならば、半減期があらかじめ設定され、およそ2年ごとに年間の発行枚数が半分になっていき、加速度的に発行数が減るので強気な将来予測が成り立っているとも言えます。
Net Unrealized Profit/Loss
「Net Unrealized Profit/Loss」はネットワーク全体で利益が上がっているのか、損失を出しているのかを確認することが出来ます。
分かりやすく言うと、すべてのトレーダーが保有している仮想通貨を現在の価格で売却した場合に、全体で得をするか損をするかということです。
数値がプラスの場合には、全体として利益を上げていることになります。
逆に、マイナスの場合には、全体として損失を出していることになるので、プラスであるほどその仮想通貨は活発に動き健全であることが分かるので高い評価となります。
MarketValuetoRealizeValue
「MarketValuetoRealizeValue」はNet Unrealized Profit/Lossと同じようにネットワーク全体を対象とした指標で、現在の時価総額を評価して示してくれます。
具体的に言うと、「現在の価格」にすでに「発行された通貨量」を掛けた時価総額と実現時価総額の差を表す比率です。
数値が高ければ高いほど、価格は高値の向かっている傾向にあるので強気相場となりますが、下落することにも注意を払う必要があります。
その一方、数値が低く0に近い場合には、底値に近く弱気相場になっていると判断することが出来ます。
底値から浮上しない可能性も十分ありますが、買い場と判断するには良い局面であるとも言えます。
その他のインジケーター
それでは最後に、上記で説明した指標以外に、それぞれの分析プラットフォームで公開されている代表的な5つのインジケーターを見ていきましょう。
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All Exchanges Inflow Mean
「All Exchanges Inflow Mean」は、それぞれの仮想通貨取引所に送金された仮想通貨の移動平均値を示します。
数値が大きければ大きいほど、市場で売られる可能性の高い仮想通貨が増加していることが分かります。
そのような場合には、大口トレーダーいわゆるクジラが投げ売りを始めることが警戒されます。
Total Balancesin Accumulation Addresses
「Total Balancesin Accumulation Addresses」は、アドレスで保有中の通貨の累計残高を示すものになります。
残高が多ければ多いほど仮想通貨取引が活発でないことを意味するので、市場の流動性が低下している可能性が高いと言えます。
逆に、供給が減ることは価格の上昇を期待できると言えるでしょう。
Spent Output Profit Ratio
「Spent Output Profit Ratio」は、ウォレットにおけるUSDを実際に使った時の価値で割った数値を表します。
分かりやすく言うと、通貨売買の利益率で数値が1よりも大きければ売買の結果利益が出ていることになり、逆に1より小さいならば、損失が出ているということが分かります。
Total Transfer Volume to Exchanges
「Total Transfer Volume to Exchanges」は、価格の変動幅が大きい仮想通貨の出来高で市場がいかに活発化していて価格が伸びる傾向があるかを確認できます。
ただ、出来高が増えすぎている場合には、急に下落に転じることもあるので注意が必要です。
Puell Multiple
「Puell Multiple」は、1日あたりの新規発行額を過去一年の移動平均で割った数値となります。
数値が大きければ大きいほど急激な上昇をしていることを示し、バブルの状態と言えます。
逆に、1を割り込んで小さくなればなるほど弱気相場となりますが、急激な下落の後だけに上昇に転じる可能性もあると言えます。